就活初心者必須スキル!就職活動3大理論 そのⅠ y=ax+b理論
はじめに
就活生が就活を始めたばかりにおける最大の勘違い、、、
それは就活で私たちが「アピールしたい!」と思っている部分と採用担当者が「知りたい!」と思っている部分が違うということです。
ここがずれていると、
間違った方向にずっと頑張って努力し、アピールしても一向に「内定」に到達する事ができません。
ですので、最初の時点で正しい方向にベクトルを向けて進んでもらう事が重要になります。
そこでそのベクトルの方向を正確に進んでもらうために、はじめに「y=ax+b理論」について紹介いたします。
この理論は就活を始めた人が一番最初に意識してもらいたい基礎部分になりますので、最初に提示いたしました。
y=ax+b理論
就活生と採用担当者の最大のすれ違いポイントをわかりやすく示してくれるのが、この「y=ax+b」のグラフとなります。
イメージで捉えて欲しいので、厳密に考える必要はありませんが、x軸が時間を表します。
そしてy軸は自分の能力を表します。
時間軸0(原点の場所)のところのb(切片)、これが今のあなたの能力となります。
今のあなたの能力は、今までやってきた事から出来上がっているとすると、bは今まであなたがやってきた事とも言えます。
多くの就活生が「あなたが学生時代に頑張った事はなんですか?」といった質問に対して「b」の部分をアピールするというミスを犯しています。
「私は学生時代こんな凄い事をしてきました!」
「僕は学生時代こんな成績を残しました!」
しかし、新卒の就活は自分がしてきたことのコレクションを、そのまま見せびらかす場ではありません。
そして、「a」の部分。敢えて定義はしませんが、言葉にすると、成長可能性といった感じになります。
「a」の数値が大きい人の方が、将来的な能力が高くなることはわかると思います。
新卒採用はポテンシャル採用と言われるように、まさしくポテンシャルとは「a」を指します。
そして最大の勘違い。
採用担当者が見ているのは、私たちの「b」の部分ではなく、「a」の部分になるんです。
要するに採用担当者は就活生の「今」を見ているのではなく会社に入った後の将来を想像して採用します。
中には即戦力で使えそうな人材がいれば現状の能力で採用される人もいるかもしれませんが、、、
なので現状は実力がなくても、ポテンシャルが高ければ採用される可能性が高いということです。
ここで一例として優秀な採用担当者であり兼プロデューサーを務める秋元康さんと前田敦子さんのお話しを紹介したいと思います。
秋元康さんはおにゃん子クラブ、AKB48、乃木坂46といったアイドルを発掘した素晴らしい方です。
また前田敦子・大島優子・高橋みなみ、、、etcと素晴らしいトップアイドルを選出してきました。
しかしそれらのアイドルは最初からスターの輝きを放っていたわけではありません。
AKB48の絶対的エースであった前田敦子さんは、小さい時から人前で話すのは苦手でオーディションを受けた時も「周りの人よりもダンスは全然できなくて歌唱審査も全然ダメだった」と本人は語っていました。
しかし前田敦子さんは、このオーディションを合格することができました。
秋元康さんはこの前田敦子さんのオーディションについてこのように語っています。
「オーディションで落とす子は完成された子。歌やダンスができなくてもそこは評価に大きな影響は無い。成長過程を見て採用する。」と、
当時の前田敦子さんは能力的にはアイドル(スター性)の要素はほとんどない普通の女の子だったそうです。
しかし秋元康さんは前田敦子さんを見たとき「頭の中に普通の女の子がアイドルになっていく成長過程が描かれた」と語っていました。
つまり秋元康さんは前田敦子さんの「現状」を見ているのではなく
現時点のその人から想像できる、未来のその人を見てとるかどうかを決めています。
これは芸能事務所だけで行われている採用方法ではありません。
新卒採用も同じことが言えます。どの企業もこのように現状ではなく「現在と未来を結び想像し」採用するのです。
しかしどの企業の採用担当者も秋元康さんと同じようにこの行為をしていますが、この成長過程(=ポテンシャル)を正確に見抜くことはできていません。
しかしこれは就活生からしたらチャンスでもあります!
「現状」は過去の実績等の積み重ねで形成されているため、現状の実力は把握されます。
しかしポテンシャルは今後の期待値的な曖昧な項目になるので面接のときに自己PRの伝え方次第で大きく変わることができます。
言い方が悪くなりますが面接官を誤魔化すことができてしまいます。
なので今から自己PRを作ろうと思っている学生も現状で素晴らしい実績が無くても、自己PRの表現の仕方しだいでは甲子園に出場経験のあるライバルと互角に戦うことができるかもしれません。
ぜひこの面接官が知りたいところを間違わないように意識して面接で伝えていきましょう!
「a」をアピールしている人と「b」をアピールしている人の違い
それではここからは、どうやって「a」の部分を具体的にアピールするのか実例を交えながらご紹介いたします。
まず、「b」をアピールしてしまっている人の文章をご紹介します。
[su_note note_color=”#eaf206″ radius=”10″][悪い例 「b」をアピールする例]私は高校時代に毎日8時間勉強をしてTOEIC750点とりました!
[/su_note]次に「a」をアピールしている文章を紹介します。
[su_note note_color=”#06f2ee” radius=”10″][良い例 「a」をアピールする例]私は高校時代TOEIC250点でしたが、毎日8時間勉強をしてTOEIC750点とることができました!
[/su_note]このように前者は成果をそのまま差し出してしまうと「b」をアピールすることになってしまいますが、「b」を得るまでの過程を加える事で、「a」をアピールする形に変える事ができます。
後者は250点から750点まで成長したというふり幅が書いてあります。このふり幅こそが成長過程である「a」になります。
就活本に「採用担当者は学生の結果・成果に興味が無い」と書かれているのはこの事を指します。
採用担当者はTOEIC750点もっているという事よりも、どうやって750点とったのか知りたいのです。
以前私は友人と芸能界デビューを目指していた時があり、友人から
「○○○事務所に入れた!」
「オーディション通過できた!」
と言われたときも「どこの事務所に入れたの?」や「何のオーディションに合格したの??」よりも
「どうやって成功したのか」が気になっていました。
採用担当者も結果(どの事務所に入ったか)ではなく過程(事務所に入るまでどんな事をしてきたのか)を気にします。
実はこれが「なんであの人が受かったんだろう、、」というタイプの人が高倍率の企業に受かってしまったり、学生時代に凄い事をやってきた人が、就活で上手くいかないカラクリになります。
就活が上手くいく人といかない人との差はきちんとこの「a」と「b」の使い分けの概念を意識しているかいないかにあったりするのです。
もちろんそれは、「お前の過去を語るな!」という事ではなく、自分の過去という「b」を上手く「a」に見せる方法を知る、という事になります。
次の理論「しくじり先生型自己PR理論」でもこの「a」と「b」の概念は重要になってくるので、是非理解してください。
ここの章で理解がちゃんとできなくても3大理論を読んでいくうちに理解できてくると思いますので、ここで完璧に理解する必要はありません。
おおまかでいいのでイメージできればオッケーです。
そしてこの新卒採用というのはこの「a」という超曖昧な数字で判断するため、正式なペーパー試験で数値で判断される「学校の受験」や今の実力で採用が決まる「中途採用(中途採用は逆に「b」が採用判断になります」よりも判断基準がわけのわからない試験となっています。